森喜朗

失言する人って…

 失言する人って、どんな人なんでしょうかね。

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(元首相)が、女性蔑視発言をめぐり、ついに辞任の意向を固めたようですね。

 元首相ですよ。肩書は立派な方じゃないですか。どうして失言を何度も何度も懲りずに繰り返せるのでしょうか。ひとつには表に出ない部分では許されてきたため、感覚が麻痺しているのでしょう。その蓄積から表舞台でも、つい漏らしてしまう、というのが僕の推測です。

 なぜ政治家に失言する人が多いのでしょうか。学歴やら経歴やら大層な方々ばかりです。でも頭が悪いとしか思えません。つまり頭の良し悪しは学歴にはないということです。

 僕の息子の学力は、まあ言いにくいし、かわいそうですが、それほどあった方ではなかった。しかし、彼に言ったことを覚えています。「お前は頭がいいんだよ。なぜかというと人の気持ちがわかるからだ。それが頭がいいということ。社会で生きていくために一番必要なことがそれだよ」と。

 超一流大学を出ても、仕事ができない、要領の悪い人は大勢いる。受験勉強は「技術」ですから、体得すればいいだけ。世の中を生きて行く上での応用は効かない。受験科目に「人の心」はないからです。

 僕は空気が読めないと言われます。これもつまり、頭が悪いということ。かろうじて救われているのは、小心者だからかもしれません。

 政治家は虚勢で勝負していますからね。実るほど首(こうべ)を上げるタイプ。で、人の気持ちを顧みず、足元が見えず、同じ失敗を繰り返す。それでもある程度のミスであれば、権力という傘が守ってくれます。

 今回の森発言は度を越したということでしょう。でも彼は懲りないと思います。とても幸せな人だと思います。一度てっぺんを獲ってしまうと、セーフガードがあるのでしょう。そんな偽物が横行する世界から、本物だけが楽しく生きて行かれる世の中に早く移行してほしいと切に願っています。

 では、また。ペレレイ、ペレレイ。

いたるところで分断です

 「名前はなんて言うんだ」とコンビニの入り口から店内に向かって大きな声を出している年配男性がいました。ちょうど通り過ぎる時に店内を覗くと、きつい口調と表情で「マスクをしてないから」と手で追い払う仕草をしている男性店員がいました。

 どっちもどっちなのかな。マスクに効果があるのかどうかはさておき、みんながしている中ではやはりしていない方が不利。しかし店員の態度もまた極端だと思いました。

 朝のNHKニュースでは、防じんマスクをして患者にあいさつをした医師が解雇され、医療機関を訴えてい裁判で、さいたま地裁が解雇を不当とし、2000万円の支払いを命じたと報道していました。医療機関の言い分は、防じんマスクとゴム手袋をして患者の不安を引き起こした上、職場の秩序を乱し、甚大な被害を及ぼしたというものです。

 これもどっちもどっちという気がいたします。防じんマスクはちょっと行き過ぎじゃないかと思いますし、解雇しちゃうのもどうなかな、と感じます。

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が「コロナがどういう形だろうと必ずやる」と発言したことに対し、世界のメディアは「とんちんかん」などと批判が相次いでいるという問題。

 森さんの、出たい人、見たい人の気持ちを慮る姿勢はわかりますが、やはり言い方が強すぎますよね。

 すべて、どちらも極端です。だから分断してしまうのではないでしょうか。

 米国のトランプ共和党とバイデン民主党の戦いから、分断という言葉がクローズアップされました。それは世界中、日本の片隅にまで広がっている感じです。世の中が、どんどんギスギスして行きます。寂しいですね。悲しいですね。どうしたらいいのでしょうか。

 コロナで何が起きているのか。誰が得をするのか。誰でも幸せに生きる権利がある。それを侵害することは許されない。ただいつの世も、悪人はいなくなりません。せめて自分は、そういう流れの中でも負けずに、人生を楽しんで行きたいと思います。一人でも多くそうあってほしい。では、また。ペレレイ、ペレレイ。