雑草

カリスマ美容師になった気分

雑草刈る前(少し高めの位置からの撮影だが、向こうにある隣の畑は見えません)
雑草刈った後(少し低めの位置から撮影しましたが、向こうにある隣の畑の土が見えますね)

 長野原村へ12日ぶりに来て驚きました。短かく少なかった雑草が、ボウボウになっていました。信じられない成長力です。さすがです。

 3日間かけて家から見える主だった場所に生えている雑草軍団を刈り込みました。電動草刈り機で根元からバッサバッサと刈ってしまえば楽ですが、共に生えている花々は残して生かします。ですから雑草だけをつかんでカットしていくので時間はかかるし、かがみこむので疲労性腰痛との闘いです。

 ちなみに、この雑草は畑に植えた作物の上に被せます。これは2週おきの二重生活なので水遣りができないための農法です。さらに作物を布団のように守り、栄養ともなるのです。そして雑草の生命力にも負けない強い野菜が育っていくのです。このやり方は惠理先生が勉強して仕込んだもの。僕はそのお手伝いです。

 斜面の石垣作り、耕地、鹿よけネット張りと数々の肉体的試練をかいくぐってきましたが、この草刈正雄が一番しんどい。かもしれません。いや待て、ネット張りの杭打ちはきつかったぜ。ちょっと待ってくれ、やっぱり土を掘り起こすのもハードだった。つまり、今やっている作業が一番生々しいということでしょうね。

 それでも、すべて終わった後の充実感、解放感は清々しいです。で、温泉に入り、出た後に飲むビールの何と美味しいことか。クーッ、たまりません。

 原村から帰ると、いつもお世話になっている整体の先生に体の手入れをしていただくのですが、こうしたハードワークをした後のマッサージは強烈に痛いのです。前回は「タイヤを押しているみたいです」と言われました。マッサージが気持ちいいというのは、温泉で受けるような娯楽としてのリラクゼーションです。

 野球選手、ことに投手はみっちり1時間や2時間をかけてマッサージを受けるのですが、それは悲鳴もののようです。練習よりキツイとか。それ、わかります。激しい肉体労働をした後のマッサージは、脂汗にまみれ、歯を食いしばり、それでも歯の間からうめき声が漏れてしまうのです。恥ずかしながら。

 その後のビールの何と…。それはさすがに嘘です。マッサージはしんどいだけ。でも畑仕事の後、温泉で体を温め、その後に飲むビールは違いますよ。飲むためにやっているのかって? ハイ、そうです。では、また。ペレレイ、ペレレイ。

生命の生中継や!

庭に生えていた雑草。左上に見えている車が通る砂利道のあちらこちらにもニョキニョキ。撮影せずに刈ってしまったので、その横の砂利の少ないところの雑草を写しました。

 5月6日、ゴールデンウイーク明けに原村へ戻りました。関内にいたのは15日、半月でした。たったそれだけなのに、関内へ帰る前にはまったく生えていなかった雑草がそこかしこに顔を出しています。

 冬に雪が積もっても車がドロドロにならないようにと敷いた砂利道のそこかしこにも生えていました。砂利は3層にしてあるのです。敷いて圧縮し、2層目を敷いた後も圧縮、その上に3層目を敷いています。つまりかなり厚く固めてあります。

 そんなこと知ったことかい、と言わんばかりにグイグイと育っているのです。気色良いものではありませんが、素直に感心もします。横浜には見られない逞しい草です。

 もうひとつは水田の住人に感動しました。2週間前にはなかった水田があちこちにできていました。夜になると、ゲコゲコというカエルの大合唱が夜空の下で盛大に聞こえます。デッキに出てビールを飲みながら、惠理先生と聞き惚れていました。

 「私は、これが聞きたかったのよ。あー、幸せ。楽しい」と恵理先生は、とても嬉しそうです。いつの間に、どこからこれだけ数多(あまた)のカエルが出てきたのでしょう。不思議です。

 さらには空中戦も見ました。一夜明けた翌7日午前。先述した雑草を刈っていると、トンビと烏が空を飛びながらバトルを展開しています。なかなかの見ものでした。ガメラ対ギャオスか(古っ、笑)。生きる闘いです。しかし海だけでなく、山にもトンビはいるんですね。

 原村は、いろんなものを見せてくれます。生命の生中継です。あー、たまらん。では、また。ペレレイ、ペレレイ。

5月5日、江の島で見たゴムの木。鉢植え? その下の地面に根を張っている? 神秘的や(笑)